Monologue〜フィジコISHIIの熱苦しい独り言〜

フィジカルパフォーマンストレーナーのイシイです。仕事のこと思ってること熱苦しく呟きます。

譲れないこと。

 

この仕事を続けてきて20年が経つ。

あっという間に駆け抜けてきた。

20年経っても常々、不安で仕方ない。

こんなことを言うと誤解されかねないから弁解しておくけど、当然指導するときは自信を持って指導してます。今このチームに、この選手に必要だと思うものをカスタマイズして提供する。もちろん必ず監督やコーチにも話して双方の意思やゴール設定にズレがないように詰めて進めることも忘れない。その話し合いにズレや歩み寄りが出来ないなと感じる時はそこを去ることも辞さない。ズレたまま進めても決していい方向へは行かない。

 

 

ただ常々考えるのは、"自分は必ずしも正しくないかもしれない"ということ。自分がしようとしてること、指導したことは本当にそのチームや選手が欲していたものにフィットしていたか。カタワになっていないか、偏見はないか。フィードバックを求めるのは見返りが欲しいんじゃなくて次に繋げるため。今回よりも次回、もっといいものを提供出来るようにしたいから。

 

 

トレーナーと一言で言っても10人いれば10通りの関わり方がある。そもそもトレーナーと名の付く確固たる資格といえばAT(アスレティック トレーナー)くらいのものだ。AT以外にもさまざまな資格があり、それらを武器に自分や売り込み、需要と供給の成り立つクライアントを見つける…。ワタシは治療こそ出来ないけれど、選手のポテンシャルを引き出す、パフォーマンス向上のための一端は多少なりとも担えると自負してる。それがウエイトトレーニングであり、SAQトレーニングであり…それをどう、競技レベルに落としこむか。そんな意味合いもこめて、いつの頃からかワタシは自分のことを"フィジカルパフォーマンストレーナー"と名乗るようにしている。え?どんなことするの?と大抵聞かれるので自分の想いを熱弁する(笑)想いに共感してくれた人のために最大限尽力する。ぶっちゃけ肩書きなんてどうでもいい。届けたい人に、求めている人に想いとイシイが届けばいいのだ。

 

 

かと言って、パフォーマンスが向上したりチームの勝利、記録更新などの成果は選手が貪欲に取り組んで努力した結果であって、決してワタシがすごいわけでも何でもない。だからどのチームにいたとか、誰に指導したことがあるとか本当はどうでもいい。この人に教わりたいな、なーんてオーラが出せる人間になれてたら、それでいい。肩書きも経歴も、別にいい。

 

 

負け惜しみでも言い訳でもなく、だから今からプロチームに行きたいとかはない。強かろうが弱かろうが、求められてそこにいたい。求められたいっていうのは、承認欲求かしら(笑)でも、独りじゃ成り立たない仕事ですから。