Monologue〜フィジコISHIIの熱苦しい独り言〜

フィジカルパフォーマンストレーナーのイシイです。仕事のこと思ってること熱苦しく呟きます。

武田信玄。

ふと練習を見ていて、

常にチームのことを考えているHCを見てて、あの言葉が降ってきた。

『人は石垣、人は城、人は掘。情けは味方、仇は敵なり』

言うまでもなく武田信玄の名言のひとつ。

どれだけ城を強固にしても、人の心が離れてしまえば国を治めることはできないという想いが込められている。

どんなに財政力があって、練習場所もトレーニングルームも…みたいに環境が完備されていてもそこに所属する人の帰属意識や、選手を大切にする気持ちがなければ金の切れ目が縁の切れ目、的なあっという間になくなってしまうような脆いチームにしかならないんだろうな、と。

財政力もあって、施設も完璧で、結果も申し分ない…それでいて帰属意識も高くスタッフや母体企業が選手を大事にしている、チームでこんなふうに言えたらカッチョイイ😑間違いない。

そこはワタシのようなトレーナー風情が口を出すところではないんだけれど。うちのHCはめちゃくちゃ選手を大事にしていると思う。

もちろん、そんなHCだから10年近く携わっているんだけど🙄

武田信玄

思えば先日のBlogにも書いたけど多分記憶が正しければいちばん最初に読んだ伝記は武田信玄だった。なぜ彼を選んだのか。理由はカンタン。彼の『風林火山』の言葉に惹かれたから。

武田信玄が軍旗に用いたそれは、孫子の句"疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山"を略称したもので、"風のように素早く動いたり、林のように静かに構えたり、火のような激しい勢いで侵略したり、山のようにどっしりと構えて動かない"という意味。 それが小学生のイシイには堪らなくカッコ良く感じられたのです。

信玄は『信頼してこそ人は尽くしてくれるもの』とも言い、常に家臣に積極的に話しかけていたとか。家臣を信頼し、情けをかけ、大切に活用する。自分たちの主人にそんなふうに目をかけてもらえたら士気や忠誠心が高まらないわけがない。となると、やっぱり最後は"人柄"だと思うのです。

情けは甘やかすこととは違う。

日頃から選手と積極的に対話し、体育館外の生活や仕事ぶりなんかも見たり聞いたりする。同じ場所にいるからこそ、出来ることでどちらか一方だけが抜きん出て良い…なんてことは、あり得ない。うまくやれてるように見せててもどこかでボロは出る。
このような信玄だったからこそ、大勢の猛者が彼を慕い最強の戦闘集団となった。
"勇将の下に弱卒なし"とは言ったもの。優秀な家臣に恵まれなかった"名将"なんて話はまず耳にしない。優れた管理者、リーダーの下には強い部下が集まり、育つ。

果たして、我がチームのHCがそこまでの人物になり得るかどうかは別として(笑)久し振りに活気のある練習を目の前に、ちょっと涙腺が緩んだことは誰も知るまい(笑)この選手たちが、このチームの象徴であり、全てだ。

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今シーズン初の試合を2日後に控えた昨日の練習を見て、そんなことを思った。