Monologue〜フィジコISHIIの熱苦しい独り言〜

フィジカルパフォーマンストレーナーのイシイです。仕事のこと思ってること熱苦しく呟きます。

やり甲斐と生き甲斐。

元アスリートで現フリーター。私としてはウマが合うタイプなのでマメに連絡を取り合う彼女から『どんな仕事が向いてると思いますか?』と聞かれました。

 

彼女は元企業アスリート。

普段は仕事をしながら、他の社員たちよりもちょっと早くあがって練習をする。

現役の頃と引退してからでは配属が変わったりする企業もあるようだけど、ここは引退後も変わらなかったよう。彼女は社に残り、社業に専念し普通の会社員生活を送っていた。

 

それが、急に退職して地元へ戻ったと思ったらそれも束の間、その後すぐに全く縁もゆかりもない土地に(そこそこそこに行く理由はあったらしいけど)住んでアルバイトをしながら生活している。それも今までとは全く畑違いの仕事をしている。学生時代もアルバイトなんてする暇もなかったであろう彼女はそんな生活も楽しんでるのかな、と思っていたけど。いろいろ思うこともありそんなに遠くない未来に地元へ帰ろうかな、とも言っていた(笑)。

 

さて、彼女の質問。

『ゆーこさん(←イシイの下の名前)から見て私ってどんな職業が向いてると思いますか?笑』

 

彼女が前の職場を選んだのは、その職種や仕事内容というよりも、きっとその競技を続けるということ、そこそこのトップレベルのチームであるということ…という魅力が勝ったと思う。仕事の内容とかよりも、競技が優先だったよね?きっと。と聞いたら案の定、そーです、と。彼女だけじゃない。引退後だけでなく、現役中でも"仕事にやりがいが感じられない"と選手がこぼすのを耳にしたことがある。

 

 

そこに就職したくて準備してきて内定を勝ち取った人と、競技が続けたくてそこを選んだ人と。当然のことながら仕事に対するモチベーションも価値観も違う。現役中に仕事にもやりがいを見出せたとしたら、それはとても幸せなことだと思うし、引退した後も違う目標を持って働き続けられると思う。

 

現役時代の恩返し、とそこで最後まで勤め上げるのも転職するのも、どちらもその人が決めたことであれば尊重する。

 

ただ、もし転職するのであれば。

仕事の選びかたを考えた方がいいと思う。

"仕事そのもの"にやりがいを見出すか、やりがいはそこそこ、生きていくための補償や何かを最優先に選ぶか。そこが大事なんじゃないかなぁ、と。

仕事、ストレスになる時もあるじゃん(笑)

ワタシみたいに好きなことを仕事にしたって、ストレスを感じることはもちろんある。好きだからこそ、割り切れなくて苦しくてしんどい時もある。

 

だから仕事の位置づけをどうするか。

そこでまずは選んだほうがいいんじゃないかなぁ、と思うのです。

 

偉そうなことは言えないけれど。

これからは競技のない企業生活。

本当に心からやってみたい!と思う仕事に巡り会えればそれはそれで素敵なこと。それならきっとどんなことがあっても頑張れると思う。

真面目な彼女だからどこに就職してもきちんと勤め上げると思う。だからこそ、これからの人生で何を大切にするかをいちばんに考えて選んでほしい…としか、言えなかった。とは言え、ね。お金も補償もそこそこなければプライベートも充実しないし、仕事に対するモチベーションだって上がらないだろう。

 

 

仕事を選ぶって、簡単じゃないよね。

ワタシは割と早い段階で"好きなこと"を仕事に選んで突っ走ってきた。

 

生き甲斐とやり甲斐は微妙に違う。

生き甲斐は自分本位の感じ方であって、自分自身が生きている意味や価値を実感できる場所。

やり甲斐は人や社会などの周囲からの評価を得ることで、自分の存在価値を実感できるの場所。生き甲斐とやり甲斐は微妙に違うけど、隣り合わせな部分もあると思う。

やり甲斐の延長線上にある生き甲斐も、ある。自分がやりたいことでやり甲斐を感じることが出来たら、それは生き甲斐に繋がる。

 

話しが少し逸れたかもしれないけれど。

とどのつまり、仕事を選ぶって簡単じゃないなってこと(笑)

ワタシはやり甲斐よりも生き甲斐を優先させて選んだから今がある。ワタシにしか出来ない仕事なんてない。"誰にも出来ること"だからこそ、やり甲斐や生き甲斐をそこに感じたい。ワタシにとってそれが自分の社会的存在価値や意義に等しいから。

 

そんな生き方に、うーーーん、リスクは大きいかもなぁと今更ながらに感じる。

だから彼女には悩まず、でも考えて。向いてるとか向いてないよりは仕事に何を求めるかを明確にして次の仕事を選んで欲しいなぁと思うのです。