Monologue〜フィジコISHIIの熱苦しい独り言〜

フィジカルパフォーマンストレーナーのイシイです。仕事のこと思ってること熱苦しく呟きます。

進むために、振り返る。⑥

【縁、それはPRICELESS。編】

今でこそ、こんなにラグビーとバスケにどっぷりなイシイですが、トレーナー活動の始まりはバレーボールでした。

元々バレーボールで全日本に入るんだ!と小学校の卒業文集に豪語したくらいバレーボール好きだったので楽しかったけど…

大学の男バレ→そこに練習に来る高校男バレ→そこに練習に来る中学男バレ…と言葉は悪いですが芋づる式に次から次へとご縁を頂きJOCの県代表チームを見せていただいたこともあります。5,6年。バレーボールとフィットネスクラブ、すったもんだあって、間1年、全く関係のない職種でのバイトを経て体育館のトレーニングルームの指導員漬けの日々。さすがに違う競技も見たくなってきて、トレーニングしに来てたお客さんにぽそっと呟いたんですよね。バレーボール以外も見たいなーって。そしたら、繋がっちゃったんです。社会人バスケに(笑)

レーニングルームの常連さん→職場にバスケやってる人がいる。その人に話してみるよ→その方からあっさり監督に話がいく→試合観に来てみてよ!と。

国体予選だったと思います。

会場のロビーで初めて監督とお会いして、そのチームにお世話になることが決まります。この監督との出会いがまた、このあとイシイの人生に大きな影響を与えてくれる最重要key personになります✨

実習の時とはまた違った感覚でした(当たり前だけど)。選手は一番歳が近くて3つ年上。同期入部、にあたる選手は7コ下。選手はそのコを除いて全員歳上。あの実習の頃の選手たちと同じくらいの年齢だったんですね、今にして思えば。でも皆さん家族もいて、小さな子供もいたりして。仕事とバスケ、家庭の3足の草鞋を履いてそこそこ強いレベルで戦う姿は心を鷲掴みされました。この小さな子供たちが大きくなって、自分のパパがバスケやってる!カッコいい!ってわかる時まで支えたい!そう強く思いました。プロよりも(プロはもちろん必要なんだけど)こういったステージで戦う選手たちにこそ、トレーナーが必要なんじゃないのか?!と火がついちゃったんです、心に。

確か26歳の頃です。

未だに微力ながらサポートさせていただいてます。かれこれ12年になります。選手たちも総入れ替えに近いくらい変わって、でもあの頃の選手たちは自分の子供たちのミニバスや指導に一生懸命で。

同期入部の彼が昨シーズンでユニフォームを脱ぎました。30歳。もっともっと続けると思ってたから驚いたけど、とっても彼らしい理由で納得しました。そんな彼の引退試合。少し遅れて入部してきた一番歳が近くてトレーニング大好きな彼も、同じくその日がラストゲーム。一気に2人を見送ることになったわけですが。いつものようにベンチから少し離れたところで試合を観て。たまたま、2人が同時にコート上にいた4Q。最高のアシスト&ショットを目の前でたまたまだろうけど、2人が決めて見せた。
そのショットが決まった瞬間、涙がっ(笑)勝利の瞬間でも何でもないのに、ぼろぼろ、ぼろぼろこぼれてきて、自分でもびっくり!イシイさん、泣いてくれるくらい思ってくれてたんだったら改めて思った、と言われて恥ずかしかったなー(笑)何も知らない人から見たらびっくりされるくらいボロボロ泣いてたもので…😅

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高卒で入部してきた彼らももう立派なパパになり、三十路に突入して。。彼らの最後もいつか来るし、必ず見届けたい。社会人アスリートの引退は、本当の最後。その最後を無事に最高のカタチで飾れるように…出来ることは何でもしてあげたい。彼らの時のように、最後はきっと泣いてしまうだろうけど。

このチームに関われて本当にシアワセでした。

このチームなくして、今の主人との出逢いはありません。そして、ラグビー人生のきっかけも、このチームと関わらなければありませんでした。まさに人生のターニングポイント。

この監督さん、学生のバスケ部にも外部指導として精力的に活動されていてそこに呼んで頂いた時、ワタシの指導を見て『うちにも来てよ』と声を掛けてくださったのが、ラグビーと関わるきっかけになった監督でした。その監督とも、もう12年。もちろんバスケで出逢った監督とそのラグビーの監督は面識ないんです。本当に、たまたま。

どこでどう繋がるかわからないのが縁。

お金で買えるものではなく…どう、生きるか。当たり前ではない毎日をどれだけ必死に生きるかで縁の種類も太さも変わるのかな、なんて思います。

いちばん最初の刺激をくれた社会人チームのスローガン。

『今砌(いまみぎり)の今を精一杯に』。

愚直に、前へ。

ワタシのやり方(生き方)を後輩たちに勧める気はない。ただワタシはそうやって生きていこう、と初めから思ってた。有名になりたいとか、稼ぎたいとかそんなことどうでも良かった。綺麗事に聞こえるかもしれないけど。自分1人、生活出来ればそれでいい。寝る場所があって、最低限の生活が出来て誰かの役に立てるなら、これ以上の幸せはない…そう、思ってました。美談にする気はないけれど。

イシイだから出来るやり方があって、それで誰かの力になれるなら。こんなに嬉しいことはない。

『(目的もなく)何かいいトレーニングない?』とか『カンタンに出来る方法ない?』とか

『タダで教えてくれない?』とか。

それは正直、腹が立つ。

はたまた、選手を大事にしなかったり、チームの質が良くなかったり、ワタシの存在がチームにとってプラスにならないチームならどんなに大金積まれても、有名選手、チームだったとしても丁重にお断りする。そこは、イシイじゃなくてもいい場所。そこは、見極められる目を持っていると思ってます。

イシイは、心底困ってて勝利とか向上することに飢えてる選手の力になりたい。今も、そう思えるチームにしか携わってません。選手に対して腹が立つこともあるけれど(笑)そこは、愛情ゆえ。本気だから。

【続く】