Monologue〜フィジコISHIIの熱苦しい独り言〜

フィジカルパフォーマンストレーナーのイシイです。仕事のこと思ってること熱苦しく呟きます。

進むために、振り返る。⑤

【チームは生き物だ 編】

一度も会ったことのない、写真でしか顔も知らないSNS繋がりのチームから熱烈なオファー。

聞けばイシイが関わった選手のマブダチとな。

色々考えたけど必死さが伝わって来たのでそれならばと承諾して、足利まで行くことになりました。それが、ヴォルツとの出会い。

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スタジアムの正面入り口で待ち合わせをして、初対面。『あ、はじめまして』(笑)後にも先にもこんなチームは初めてだと思う。

しかも聞けば今日の試合は結構因縁深い相手。何としても勝ちたい、とのこと。

初めて会う選手たちにコミュニケーション取りながらテーピングを巻き、試合中もSAをさせてもらうことに。(SA:セーフティーアシスタント。試合中に選手が倒れたり何かしたら駆けつけるアレです)選手たちの信頼もクソもない。とりあえず誰かいるっていうだけの、SA。不安だったと思う😅何やかんや、試合には勝って、トーナメントの駒を次に進めることが出来てホッとしました。なかなか濃い1日、濃い経験をプレゼントしてもらえたなと思ったけど…これがきっかけで、ここから4シーズンを共にすることになります(笑)ホント人生ってわからない。

スポットで行ったシーズンは3試合。

最後の試合の日はたった3試合しかいなかったのに心を鷲掴みにされて負けた試合を選手と共に悔しがり涙が出たくらい。そしてまた来シーズンも!との声を頂きまたまた感激。

ヴォルツにとっても、この年がターニングポイントだった気がします。

翌シーズンはヴォルツがアマチュア最高峰、東日本TCL Div.2に参戦することが決まります。

今までよりも格上の相手との試合は、勝つことの難しさ、強いチーム、強くなるための個々のレベルアップというものを目の当たりにしたシーズンだったと思う。初勝利は泣けたなぁ、、

ヴォルツはアマチュアの社会人クラブチーム。当然選手たちはみんな仕事も住む地域もバラバラで、週に一度の数少ない練習で試合に臨んでいました。レベルの高いリーグに所属する=強くなるわけではなく、それぞれが意識と責任を持って臨まないと勝つこともチームを良くすることもなかなか難しい。それは、例え"いい選手"が集まったとしても"よっぽどいい選手"が集まらないと勝つことは難しい。選手の意識を根底から強いものにしていく。アマチュアだから適当にプレーしていいわけじゃない。そんなことを当初から口にして来た選手がいた。このレベルで、こんなにも意識の高い選手がいるんだと驚いた。

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そしてクラブチームだからこそ?プロの世界でももしかしたらあるのかな?意識って、、本当に人それぞれ。どこに目標を置くのか?その目標を口にするならば何をするべきなのか?そのために何を変える?どうする?ここが全員、同じ熱量で同じ方向を向くっていうのがどれほど難しく、、でもそれだけに完全に、とはいかなくてもだいたいが同じ方向を向いた時の一体感は何とも言えないものがある。

学生スポーツよりも、難しいかもしれない。

守るものや大事にするものがそれぞれに確立しているからこそ、その選手の魅力なんだけど…チームのことを優先的に考えられないとその魅力ゆえ、なかなか歯痒い想いをしたりするのだ。人一倍、熱量と想いのある"彼"がね。

でも諦めずにチームを強くしたい、日本一のアマチュアクラブをつくりたい、と何を差し置いてもチームのことを最優先にして来た彼もすごい。(もちろん、そんな彼を支えて来た理解ある家族も素晴らしい)

今はもうイシイはチームを離れましたが。

チームはリーグ昇格初年度から毎年、それはまるで生き物の成長過程を見るかのように山あり谷ありな出来事を乗り越えて進化を遂げ、今年1月にはクラブを法人化。外国籍の選手の加入などもありますます楽しみなチームになった。

covid-19がなければ、ね。

でもそんな逆境も逆手に取り、きっとまた胸が熱くなる試合を魅せてくれるに違いない。

本当に、心根のいい漢気のある選手のたくさんいるいいチームなので🔥

大学、高校のラグビー部8校、成年、社会人は3つ。どこのチームにもドラマがあっていいチームでした。今週末から花園予選も始まります!今のチームに全てを懸けてサポートします!

スポーツの種目で言えば、ラグビーとバスケの2つだけが、もう10年以上関わってます。ラグビーに関わるきっかけになったのは、まさかのバスケから。その話は次回に。

本当に、ご縁に感謝です。

【続く】