スポーツにおいてたびたび耳にする"勝利の女神"。諸説あるが、ギリシャ神話における女神ニケは、古代ギリシアやローマ帝国で人気があったスポーツ『戦車競走(チャリオット・レーシング/chariot racing)』と結びつけられているから、女神ニケが象徴する勝利=スポーツ競技における勝利を指すことが多いんですって。
ローマ神話では"ヴィクトリア(Victoria)"と呼ばれ、死に対する勝利を象徴し、戦争の勝者を決定するものとされているそうだ。いずれにせよ、戦の時、ニケがそばにいるとゼウス(←偉い神様)は必ず勝利したっていう話。それに肖り勝利を祈願してニケの像を軍艦の舳先につけることもあったそうだ。有名な1863年にエーゲ海にあるサモトラケ島で発見された像も、軍艦の舳先にそなえつけられていたものではなかろうか、と言われている。アタシでも知ってるニケはこの像です。
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どうすれば、ニケに微笑んでもらえるのか。
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6年振り、15回目の最多優勝に返り咲いた仙台高専名取キャンパスラグビー部。
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ここ2年は初戦敗退、今年こそ王座奪還!と虎視眈々と努力していた彼ら。昔ほど関わりは薄れたものの、やはり入学して来た時から知っているので自然と熱は入る。結果論と言われても構わないけど(笑)組み合わせ抽選会で、初戦の相手に去年の覇者、つまり第一シードを引き当てた時からドラマは始まっていたように思う。何となく、ここで勝ったら(しかも辛勝だったら)優勝するんじゃないか、と何となく思っていた私。結果、1回戦を15-14、準決勝を19-7。そして決勝は圧巻の38-7。初戦でニケを虜にしたに違いない。
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かたや、今年こそはと王座奪取に燃えた宇都宮ヴォルツ。ここも一旦チームを離れてからは古参ファン目線(笑)で見守る程度の関わりだったが、今シーズン、ついに数年振りにスポットで帯同する機会に恵まれた。つくづく、"縁"とはわからないものだなぁと思う。その試合、何とも稀有なことに4時間ほどかけて会場に着く手前で中止決定がくだされたっていう(笑)
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この他にもいろんな"自分たちではどうすることも出来ない"事象に翻弄されながらも悲願の東日本TCL Dvi.2で優勝を飾った。その勢いのままもう一つのタイトルも…と期待していたけれど。残念ながら昨年の覇者の前に力尽きた。
ラグビーに、番狂せはほぼないと言っても過言ではない。準備に準備を重ね、綿密な計画、緻密な努力を重ねて試合に臨む。それでも。どんなに万全な態勢で臨んでも結果が伴わないことも、ある。今回のように。以前、トップレベルで選手をしていた友人が引退した時に言っていた。"最後に勝って終われる人って、きっと今までの全ての事をやりきってきたからだと思います!"って。その彼女のラストマッチは準優勝だった…泣。と、同時に思った。今大会で日本一になって勇退すると言っていた彼のこと。
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そうか、ニケもまだ彼を辞めさせたくなかったのねと合点がいった。まだやることがあるでしょう、今じゃない。
試合後、だいぶ泣いたようですが(笑)見たことないなぁ、なんて思いながら、、何て言葉をかけようかとLINEを打つ指がなかなか動かず。(自分が負けた時に慰めや励ましを言われると居た堪れなくなるので笑)でも、なんていうか。このまま終わってほしくなかった。ニケに試されてるんだよ。見返してやろうよ、惚れ直させてやろうよって。そもそも周囲にも勇退の話はしてなかったと思うので誰も知らないとは思うけど。年齢的にも来年がちょうど良い区切り。ラグビーPlayerとしてはなかなかオールディーズかもわからんけれど、年齢的にも、日本一への挑戦も三度目だし、全てにおいて来シーズンは区切りがいい。もうワンシーズン、Playerとしての彼を見ることが出来そうで今は安堵している。きっと、ニケも(笑)だから、追い込んで欲しいときはいつでも声かけてねって念を送っておく(笑)
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とか言いつつ。
明後日はいよいよ、我がチームの入替戦です。
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コロナ禍と同時に新体制になり、なかなか難航しながらも荒れる海原を漕ぎ続けた3年。
最後は気持ちだろ!!!笑
久々に、というか今シーズン初めて全員揃いそうです。
だからニケよ。お願い、私たちに微笑んで。
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